「みんなのきざし in 豊洲 2017夏」開催レポート

~*~出会い~*~

1日ペアになって過ごす大人と子どもが初めて出会います。

2017年8月22日(火)、“きざし”として初めて実施する「みんなのきざし」。今年は福島県いわき市にある児童養護施設いわき育英舎の子どもたち9名が参加してくれました。東京キッザニア、豊洲公園、東京駅までの帰路と1日ペアとなってくれる大人と過ごすイベントです。

児童養護施設で生活する子どもたちは、さまざまな事情により親と一緒に生活することはできません。そのため、厳しい条件のもとで生活をしていますが、この「みんなのきざし」では、日頃経験できない電車での移動、東京での生活、甘えることのできる大人、キッザニアでの職業経験など、子どもたちはさまざまな経験をすることができます。

大人とペアになってキッザニア東京へ
9時に東京駅に到着、“きざし”メンバーと合流。1日ペアになってくれるあけぼのロータリークラブの方々とペアの発表。大人も子どももちょっぴりドキドキです。手をつないでキッザニア東京へGO!

夏休みの1日だけのイベントですが、子どもたちはこの日が来るのをかなり前から楽しみにしてくれています。朝、豊洲に登場したときの子どもたちの笑顔はまさに満面です。

施設では、大人の男性が少ないこともあり、思いっきり甘えられる大人の男性の大きな胸や背中に子どもたちもうれしそう。

9時に東京駅に到着、“きざし”メンバーと合流です。慣れない人混みにも“きざし”メンバーに会えたことで一安心した子どもたちの表情がうかがえます。そこから目指すキッザニアまでは分乗してタクシーでいきます。日頃乗らないタクシーもワクワク。タクシーの中ではもう大はしゃぎ!子どもたちの盛り上がりはすごいものでした。

まずはららぽーと豊洲の「キッザニア東京」。その前に、今日一緒にペアになってくれるあけぼのロータリークラブの方々とペアの発表です。どんな人がペアになってくれるのか、大人も子どももちょっぴりドキドキです。

~*~キッザニア東京で職業体験~*~

大人たちは子どもたちの輝く笑顔を見守ります。

キッザニアでの時間は、子どもと大人がペアになって1日過ごします。もちろん、ケアの必要な子どもに対しては児童養護施設の職員の方も一緒になって対応してくれます。それでも、人頃独り占めできない大人を、独り占めできる喜びは格別です。

「キッザニアでの経験を通して、仕事や社会のことについて学ぶことができたと思います」と、施設職員の方から言葉をいただきました。

子どもたちは、キッザニアでの職業体験だけではない、お金稼ぐこと、貯めること、使うこと、人混み、順番を並ぶことなど、多くのことを経験して学んでくれました。

~*~駄菓子屋さんで買い物体験~*~

好きなお菓子を買いながら、お金を使うことを、体験を通して学びます。

キッザニアは15時でおしまいです。その後は、みんな集合して「駄菓子屋」さんに行きます。子どもたちはお菓子が大好き。ペアの大人に手を引かれ、駄菓子屋さんで好きなお菓子をいっぱい買いました。お金を使うことも経験を通して学ぶことができました。

その後は、豊洲公園へ。外は真夏。暑い中ではありますが、木陰で涼みながら先程買ったお菓子を楽しそうにいただきました。大人たちとキッザニアでのこと、お菓子のこと、様々な話をしています。

~*~豊洲公園でドーナツ争奪綱引き大会~*~

外で思いっきり体を動かして、大人と真剣勝負です!

豊洲公園では、ドーナツ争奪の真剣勝負。大人対子どもの綱引き大会です。大人3人に対して子ども9人。お互い力は対等。子どもたちの真剣な表情が印象的でした。

豊洲公園での最後、子どもからも1日の感想を聞かせてくれました。みんなでの記念撮影はとてもいい顔です。

~*~東京駅でお別れ~*~

楽しい1日の最後。お別れはさみしいけれど、離れても子どもたちの成長を見守っていきます。

最後は、東京駅まで全員で移動します。豊洲駅での切符の購入、混んでいる電車、電車でのマナー、窓から見える景色。どれも子どもたちにとっては貴重な経験です。

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいます。子どもたちとのお別れの時間です。楽しい1日だったからこそ、別れも辛くなります。抱き合いながら、泣き出す子どもたちと大人たち。私たちにも胸に迫るものがありました。

みんなの“きざし”2017は、あけぼのロータリークラブの方々のご支援をいただき開催することができました。ご支援いただきましたあけぼのロータリークラブの皆様、本当にありがとうございました。

私たち“きざし”は、普通の仕事を持つ社会人のみで構成されています。そのためあまり派手なことはできません。しかし、社会人だからこそできる支援があると考えています。児童養護施設の子どもたちは、社会との関係が希薄です。そんな状況だからこそ、我々社会人が子どもたちと関わることが重要になってくると考えています。“きざし”は地道に、継続した関わりを行っていきます。これからもどうぞ“きざし”をよろしくお願いいたします。

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